こんにちは。東京都助成金サポートセンターです。

こちらのコラムでは毎回、皆様にとって役立つ助成金の情報をお伝えしていきます。

 

今回も前回に引き続き両立支援等助成金の解説です。
今回ご紹介するのは「介護離職防止支援コース」です。

※本記事での両立支援等助成金の解説は平成30年度版になります。

 

両立支援等助成金に自体に関する記事は以前の記事をご参考ください。

参考:両立支援等助成金”出生時両立支援コース”を解説

 

 

1.介護離職防止支援コースとは


介護離職防止支援コースとは高齢化社会に対応するために仕事と介護を両立することができる職場環境の整備を行い、介護休業の取得・職場復帰、または介護のための勤務制限制度の利用の促進に取組んだ事業者に対して助成金が給付される制度です。
介護休暇を取りやすい職場環境を作ることで、介護を原因とした離職を防止することに繋がります。

 

 

2.支給要件


同助成金は「介護休業の取得・職場復帰」と「介護制度整備」それぞれの取り組みに応じて、助成金が支給されるため、要件も異なります。
(1)介護休業の取得・職場復帰の場合

  1. 「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づき、職場環境整備の取組を実施
  2. 介護休業の取得等において「介護支援プラン」により支援する旨を、就業規則等に明文化・周知する
  3. 介護に直面した労働者との面談を実施し、介護の状況や今後の働き方についての希望を確認のうえ「介護支援プラン」を作成・導入する
  4. 「介護支援プラン」に従い業務引き継ぎを実施し、対象となる労働者に連続2週間以上(分割利用時は合計14日以上)の介護休業を取得させる
  5. 職場復帰後1ヶ月以内に今後の働き方等についてフォロー面談を実施する

 

Aの職場環境整備について具体的なものとして

  • 従業員の仕事と介護の両立に関する実態把握(社内アンケートの実施)
  • 制度設計・見直し(育児・介護休業法に基づく介護関係制度の導入)
  • 介護に直面する前の従業員への支援(人事労務担当者等による研修の実施及び介護関係制度の周知)
  • 介護に直面した従業員への支援(相談窓口の設置及び周知)

があります。

 

(2)介護制度の整備

(1)のA~Cに取り組んだ上で以下の要件を満たすことが必要です。

  • 「介護支援プラン」に沿って業務体制の検討を行い、対象労働者に所定外労働の制限制度、(カ)時差出勤制度、深夜業の制限制度、短時間勤務制度等いずれかの勤務制限制度を連続6週間以上(分割利用時は合計42日以上)利用させる
  • 連続6週間(又は42日)の制度利用後に、今後の働き方等について対象労働者とフォロー面談を行う

 

 

3.支給金額


企業規模に応じて支給金額が変わります。
〇中小企業

介護休業の取得・職場復帰への取り組み
57万円【72万円】

介護制度の整備への取り組み
28.5万円【36万円】

 

〇中小企業以外

介護制度の整備への取り組み
38万円【48万円】

介護制度の整備への取り組み
19万円【24万円】

 

※それぞれの取り組みについては各1事業主2人まで支給(無期労働者1人、有期労働者1人)となります。
※【】内は、生産性要件を満たした場合の支給額です。

参考:厚生労働省HP<生産性要件について>

 

参考:厚生労働省HP<両立支援等助成金について>

参考:厚生労働省HP<介護離職防止支援コースについて>

介護のイメージ

 


いかがでしたでしょうか。

介護離職防止支援コースは親の介護を要する社員(主に40代から50代)を多く抱えている会社にはお勧めの助成金です。

介護を理由とした社員の離職を減らすためにも、同助成金の活用をご検討してみてください。

 

都内で同助成金の申請をお考えの方は東京都助成金サポートセンターまでお問い合わせください。

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