助成金申請から受給までの流れ

こんにちは。東京都助成金サポートセンターです。
こちらのコラムでは毎回、皆様にとって役立つ助成金の情報をお伝えしていきます。
融資と違って返済不要のお金である助成金。
利用することで自社の労働環境改善に役立てることができるため、特に資金繰りの苦しい中小企業の方々にとっては積極的に活用したい制度です。
この助成金、申請から受給までどういったプロセスがあるのかご存知ですか?
この記事では助成金申請から受給までの流れを簡単にご説明いたしますので、助成金申請を検討されている方は、是非参考にしてください。
1.実施計画の策定と申請
助成金の手続きは、最初に実施計画を策定するところから始まります。
実施計画は、各助成金の策定要件が決まっているので、それに沿って作成を行います。
有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換・直接雇用した場合に助成が受けれる「キャリアップ助成金正社員化コース」を例にとると以下のような内容になります。
●キャリアアップ計画書(正社員化コース)作成例
①キャリアアップ計画期間…平成31年4月1日~令和5年3月31日
②キャリアアップ計画期間中に講じる措置… 正社員化コース(令和元年10月頃実施予定)(正規雇用等)
③対象者…○○部門に配属後○年を経過した契約社員およびパートタイム労働者
④目標…対象者のうち○名程度に対して正規雇用労働者への転換を実施
⑤目標を達成するために講じる措置…正規雇用労働者へ転換するための面接試験を実施
⑥キャリアアップ計画全体の流れ…正規雇用労働者への転換についての制度整備を行い、対象者 の範囲・制度内容の周知をした上で、希望する契約社員、パートタイム労働者を募集し、 面接試験の評価により、正規雇用への転換を判断する。
実施計画を策定した後は助成金支給団体(キャリアアップ助成金の場合は厚生省労働局)に対して計画を申請します。
実施計画の提出をした後、審査が行われ、助成金の支給目的に合致する計画と判断された場合には、計画認定となります。
尚、計画の実施は、認定の手続きを経てから行うこととされています。
もし認定前に実施すると、助成金が受けられなくなってしまうので注意してください。
2.計画の実施
計画認定されたら計画を実施していきます。
キャリアアップ助成金正社員化コースであれば、作成したキャリアップ計画書および就業規則に従って、対象社員を正社員へと転換させます。(正社員転換のための規定がない場合は計画実施前に就業規則等の改訂を行い、改訂した就業規則等を労働基準監督署に届け出る必要があります。)
転換後、6ゕ月の賃金の支払いを行い、計画実施を完了します(賃金は転換前と比較して5%以上増額していること。)
3.支給申請
実施計画の実施が完了したら、助成金の支給団体に対して助成金の支給申請を行います。
支給申請は各項目記入済みの支給申請書および各種必要書類を添えて提出します。
支給申請の期限は決められているので、できるだけ早めに申請しましょう。(キャリアアップ助成金は計画実施より2ヶ月以内。)
また、助成金の支給申請の添付書類(賃金台帳、タイムカード、労働者名簿等)の写し等は、支給決定後5年間は保存しなければならない決まりがあるので注意してください。
4.支給申請の審査後、助成金の受給
支給申請を行うと、実施計画のとおりの施策が実際に実施されたかどうかの審査が行われ、審査が完了すると受給決定となります。
審査には実地調査がある場合もあります。
実地調査に協力しないと助成金の受給はできませんので、必ず協力します。
また必要に応じて資料の提出を求められることもあります。
5.まとめ
助成金申請から受給までの流れをご紹介しました。
助成金手続きは計画申請と支給申請の2段階構造が多く、作成する書類や用意しなければならない書類はたくさんあります。
作成するにも専門家でないと中々に時間がかかります。助成金申請に時間を浪費して、本業をおろそかにしないこと及び確実に助成金を受給するためにも専門である社労士へのご依頼を強くおすすめいたします。
都内における助成金のご相談は東京都助成金サポートセンターまで。
受給可能かどうかは無料診断ですぐにお答えいたしますので是非お問い合わせください。
申請書類の作成や要件クリアのための指示等その他のサポートを含め助成金が受け取れるようにご支援いたします。